ネコと家族とカメラの日記

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ぷら小屋

染み(後編)

先日の続きである。

離れに向かった私は、物置と化した薄暗い和室の一室で例の箪笥を探していた。
大物がぎっしりとため込んであるので一つ一つ確認するのも大作業だ。
記憶の糸をたどりながら、ホコリを被ったサイズのそれらしき家具を調べていく。
いつの間にか手はホコリで真っ黒になっていた。
軍手が必要であろうと一度母屋に戻り、母からだいたいの場所を聞き出した。

時はすでに夕方だ。
すでに電灯の電球が切れている離れでは、外が暗くなるとただでさえ暗い室内が、より闇を深く感じる場所が徐々に増えてくる。
母から聞いたその場所は、すでに調べ上げていた場所だった。
だが、どうしても見つからない。
大きな戸棚があるので、その後ろかも知れないと思い、戸棚を移動させるためのスペースを作っていた。

すでに室内は相当暗くなっている。
汗を滲ませながら手早く作業をしていると急に気分が悪くなってきた。
そういえば先ほどから倦怠感がハンパない感じだったのだ。
明日以降に探そうと重い体を引きずって離れを出た。
部屋に戻ってから激しい疲れを癒やそうと、そのまま風呂にも入らず早くに布団に潜り込んだ。
が、その夜から40℃近い高熱が出てきたのだ。

高熱に伴う激しい咽頭痛。
たまらず仕事を休むことにした。
手元にあった抗生剤を飲んで様子を見ていたが一向に収まる気配はない。
だが、翌日には強烈な足関節・膝関節痛とともに同部へ多数の紫斑が出てきた。
痛みと倦怠感で階段の上り下りなど、とてもじゃないが不可能になった。
慌てて弟に頼んで、近くの市中病院に車で連れて行ってもらった。

即時入院である。
結局、肺炎も併発したのでかなりの日数を休まねばならなくなってしまったのだ。

Panasonic DMC-GH3+Leica DG Summilux25mm/1.4

未だに胸写を撮ると、当時の肺炎の名残である線維化が肺野に写り込む。
たまにであるが、APの後遺症である血尿も引っかかる。
私はこれに懲りて、おもしろ半分に変なモノを追いかけ回すのは止めたのだ。

例の箪笥はあの後すぐに母が処分した。
あれだけ探して見つからなかった箪笥を、母はすぐに見つけたと言っていた。
母はその箪笥をバラバラに分解して粗大ゴミとしてバラして出したらしい。
ヒト型のシミは?と聞いたが、見ないように処分したからわからないと言っていた。

実は、以前にも母は「この箪笥」を2回手放している。
一度目は元の持ち主に。
その時は別人を経由して再び母の元にやってきた。
二度目は母が直接粗大ゴミとして捨てたとき。
このときは祖父が使える箪笥があると拾い戻してきた。

手放そうと破棄した箪笥が何事もなかったかのように二度も戻ってきた。
この話に病気と箪笥の関連性やオチなどはない。
ただの偶然が重なっただけだと思う。

ただ中途半端に首を突っ込むと、後で何かあったときに「ひょっとしたら」とか「もしかして」などと凄く嫌な思いをすることになるのだ。

私は実際にハッキリとお化けと思えるモノは何も見た事はない。
だから幽霊はいない。私はそう考えている。
私は目で実際に見ないと信じない達だからだ。

だが、理由の付かない不思議な体験はいくつもしている。
見てはいないが、体験をしている。
これが、非常に悩ましいところなのだ。

昔から奉られたり、畏怖されているものは、それなりの敬意を持って接するべきだろう。
決して自分の個人的な価値観や、お遊びなどのその場の気分などで接するモノではない。
後で何かあったとき、それが無関係であろうと分かっていても苦労するのは自分なのだ。

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    • コニー
    • 2021年 8月 17日

    かなり強烈な経験をされていますね。
    私は、幽霊を見たことも感じたことも、不思議な体験も一切ないので、一度くらいは経験してみたい気持ちもあります。ですが、自ら足を踏み入れない方が良いですよね。怖い本や番組をみているくらいがいいかなと思います。

    • コニーさん、返事が遅れて済みません(^^;

      まあ、この手の世界はあまりホンキで臨まないのが吉であると思われますね。
      私には霊感もないし。
      流すくらいでちょうど良い感じです(^^)

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